ローブレナの働き

ALK融合遺伝子は、ALK遺伝子と他の遺伝子が融合してできた異常な遺伝子です。ALK遺伝子は細胞の増殖に関係する遺伝子で、この遺伝子からできるタンパク質は、「細胞を増殖させなさい」という合図を受け取ると、細胞増殖に関わるタンパク質などを活性化させて必要な場所に必要なだけ細胞を増殖させます。
しかし、ALK融合遺伝子からできたタンパク質(ALK融合タンパク)は、合図を受け取らなくても常に細胞増殖に関わるタンパク質などを活性化させてしまうため、無秩序に細胞が増え続けます(図1)。

ALK肺がん発生のメカニズムを表す図:ALK融合タンパクはATP(ALK融合タンパクのエネルギー源)が結合すると、がん細胞増殖のシグナルを出す
図1:ALK肺がん発生のメカニズム

ALKチロシンキナーゼ阻害剤は、ALK融合タンパクに作用し、細胞増殖に関わるタンパク質などの活性化を妨げることで、がん細胞の増殖を抑えます(図2)。

ALKチロシンキナーゼ阻害剤の働きを表す図
図2:ALKチロシンキナーゼ阻害剤の働き

ALKチロシンキナーゼ阻害剤の投与により、ALK肺がんに対する効果が得られていても、次第にその効果が弱くなっていくことがあります。
その主な原因の1つとして、ALK融合遺伝子が変異(二次耐性変異)することによりALK融合タンパクの一部が変化し、ALKチロシンキナーゼ阻害剤が十分に作用できなくなる(耐性化)、というメカニズムが分かっています(図3)。

ALKチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性化のメカニズムを表す図
図3:ALKチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性化のメカニズム

ローブレナは、既存のALKチロシンキナーゼ阻害剤投与後にALK融合遺伝子の二次耐性変異が起こったALK融合タンパクに対しても作用し、がん細胞の増殖を抑える効果が確認されています(図4)。

ローブレナの働きを表す図
図4:ローブレナの働き
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